【最新情報】令和5年度補正予算が可決!実施予定の補助金・支援制度10選

令和5年度補正予算が11月29日に、政府案通りに可決しました。
これにともない、補正予算で実施が予定されている企業支援事業や、補助金についての情報も公開されました。
この記事では、補正予算で実施予定の「中小企業者が活用できる」補助金・支援制度について紹介します。

1.令和5年度補正予算の概要

令和5年度補正予算は「デフレ完全脱却のための総合経済対策」として、5つの対策を軸に予算編成が行われました。
先行して支援が行われた予算「1.1兆円」と合わせて「1.6兆円」規模の施策や支援の実施が予定されています。

デフレ完全脱却のための総合経済対策 5本の柱
5つの柱となる対策 具体的な対策内容
物価高対策 所得税・住民税の減税、低所得者への給付措置
持続的賃上げ、所得向上と地方の成長の実現 経済の回復基調を地域へ波及

インバウンド拡大を含む観光立国への取り組み支援

成長力の強化・高度化を目的とした国内投資の促進 経済社会の持続可能性を高める投資の拡大

研究開発投資を通じたイノベーションの促進

社会変革の起動と推進 少子化対策や認知症施策

デジタル技術の社会実装支援

国民の安心・安全確保 防災・減災、国土強靭化の促進

国民生活にかかわる社会課題への対応

今回の補正予算は、企業の働く力を強化することで、賃上げ原資の供給強化を目指した内容となっています。

令和5年度補正予算の内容については、下記のページでも詳しく紹介しています。
【合同会社SCS│【令和5年度補正予算成立】政府の掲げる経済対策5本柱を徹底解説!

2-1.中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費

燃料油価格や物価の高騰により、エネルギーコスト上昇の影響を受けている中小企業などの省エネに関する取り組みを支援する事業です。
省エネの専門家が中小企業の所有する工場・ビルなどのエネルギー管理状況の診断を行うことで、運用改善や設備投資などを提案するために必要な経費が一部補助されます。

また、省エネ診断や省エネ・再エネのアドバイスを行える専門的知識をもった人材の拡大に向けて、民間企業などによる専門人材の育成も行われます。
【経済産業省│資源エネルギー庁:令和5年度補正「中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費」

2-2.中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金

地域雇用を支えている中堅・中小企業が、持続的な賃上げを目的とした「人手不足解消への対応」のために、省力化などによる生産性の向上・事業規模の拡大を目指す時に利用できる補助金です。
労働生産性を抜本的に向上させることで、事業規模を拡大し、対象事業に関わる従業員1人当たりの給与支給額が、地域別最低賃金の伸び率を超えることを目的に行われます。
【経済産業省│令和5年度補正「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力等の大規模成長投資補助金」

2-3.中小企業省力投資補助事業

中小企業等事業再構築促進事業が再編され、「中小企業省力投資補助事業」へと名称が変更になりました。
売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足などの課題を抱える中小企業に対して「省力化投資」の支援を行う補助事業です。
補助事業を通じて、中小企業などの付加価値や生産性の向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的として実施されます。
【経済産業省(12ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-4.中小企業生産性革命推進事業

生産性の向上に取り組む中小企業や小規模事業者の成長投資の加速、事業環境の変化へ対応することを支援する事業です。
代表的な支援策として下記の補助金があります。

補助金名 支援内容
ものづくり補助金 革新的な製品、サービスの開発や省力化に必要な設備投資の支援
小規模事業者持続化補助金 小規模事業者が作成した経営計画に基づく販路開拓などの取り組み支援
IT導入補助金 労働生産性向上を目的としたITツールの導入支援
事業承継・引継ぎ補助金 事業承継やグループ化後の新しい取り組みの支援

【参照│中小企業庁:生産性向上を目指す皆様へ

これらの補助金を通じて、中小企業・小規模事業者への切れ目ない断続的な支援が実施される見込みです。
下記ページでそれぞれの補助金について紹介しているので、こちらも合わせてご覧ください。

【合同会社SCS│《2023年度》ものづくり補助金の拡充部分・採択率アップのコツを簡単解説!
【合同会社SCS│【2023年度版】小規模事業者持続化補助金の改定内容から申請方法まで解説
【合同会社SCS│【2023年版】IT導入補助金とは?インボイス制度にも活用できる補助金を徹底解説!
【合同会社SCS│【2023年改定】事業承継・引継ぎ補助金の変更点|申請の5ステップ・注意点も紹介

2-5.日本政策金融公庫等による資金繰り支援

新型コロナウイルス感染症の影響で売上が低下した事業者や、輸入規制による影響を受けた事業者などが、意欲的に事業継続に取り組む場合に利用できる支援制度です。
日本金融公庫などからの資金繰りとして、以下の取り組みが行われます。

事業名称 取り組み内容
セーフティネット貸付 物価高騰や処理水排出による風評などの影響を受け、売上が減少している事業者に対する金利引き下げ支援
新型コロナ対策資本性劣後ローン等 新型コロナウイルス感染症の影響により、債務が増大した事業者を資本性劣後ローンにより支援
賃上げに取り組む事業者向け融資 賃上げに取り組む事業者への資金繰り支援

この支援制度を通じて、中小企業者などの資金繰りを円滑に支援し、倒産件数の抑制を目指しています。
【経済産業省(14ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-6.中小グループ化・事業再構築支援ファンド出資事業

中小企業の「グループ化」や「事業再構築」への取り組みを支援する事業です。
独立行政法人「中小企業基盤整備機構」からの出資により、企業のグループ化や事業再構築の取り組みを支援することで、抜本的な経営革新の促進を目指しています。
【経済産業省(15ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-7.事業環境変化対応型支援事業

社会経済や事業環境の変化による影響を受ける中小企業・小規模事業者への支援体制強化を目的に実施される支援事業です。
中小企業団体などと連携し、下記の支援が実施されます。

事業名称 支援内容
経営相談体制強化事業 経営課題に対応するために、専門家の派遣や指導員向けの講習を行い相談体制の強化を図る
よろず支援拠点事業 外部環境の変化にともなう経営課題に対応するための相談体制強化を図る
インボイス相談窓口事業 中小・小規模事業者のインボイス制度対応が円滑に実施できるような相談体制の構築を行う

中小企業・小規模事業者が、各種支援策を活用しやすい環境を作ることで、変化に対応できる強い企業への成長を促します。
【経済産業省(16ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-8.中小企業活性化・事業承継総合支援事業

財務上の問題を抱えている中小企業などに対する事業再生支援や、後継者不在の中小企業に対する事業承継(引継ぎ)支援を行う事業です。
支援事業として、下記の取り組みが行われます。

取り組み名称 取り組み内容
中小企業活性化事業 財務や事業の見直しが必要な企業に対し、再生計画の策定などの支援を行う体制の整備を行う
事業承継総合支援事業 後継者不在の企業と譲渡を希望する事業者とのマッチング支援などにかかわる基盤整備の実施

中小企業の活性化や、事業承継の支援を行うことで、地域経済と雇用の基盤を支えることを目的に実施されます。
【経済産業省(17ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-9.中小企業取引対策事業

急激な物価高によるコスト上昇や、賃上げ原資の確保に対応するため、中小企業の適切な価格転嫁の実現を目的に実施される支援事業です。
中小企業の取引適正化のために、下記の取り組みが行われます。

取り組み名称 取り組み内容
下請取引改善事業 価格交渉促進月間と位置づけフォローアップ調査の実施

価格交渉力向上のための支援

インボイス制度導入にかかわる取引実態調査事業 インボイス制度の導入にかかわる取引の実態調査を実施

また、この支援事業を通じて、インボイス制度の導入にかかわる取引の実態調査も実施される見込みです。
【経済産業省(18ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

2-10.中小企業信用補完制度関連補助事業

経営者の思い切った事業転換を躊躇させる原因となっている「経営者保証」について、保証料を上乗せすることにより、経営者保証の提供を選択できる「信用保証制度」を創設
新制度を創設することにより、積極的な企業投資の促進や、中小企業の資金繰りの円滑化を目指しています。

また、新制度の早期活用を促すために、創設後3年間に行う保証承諾案件に限り、信用保証の補助を行い、補助についても段階的な引き下げが行われます。
【経済産業省(19ページ)│令和5年度補正予算の事業概要(PR用)

3.補助金に関するご相談は合同会社SCSへお声がけください!

令和5年度補正予算は「デフレ脱却のための総合対策」を方針とした予算編成が行われました。
それにともない、補助金の見直しや再編も行われ、令和5年度補正予算で実施が予定されている補助金のなかには、補助対象や対象経費が変更になったものもあります。

見直しや再編が行われた補助金のなかから、自社に合うものを選ぶのが難しい時には、プロの手を借りることもおすすめです。
合同会社SCSでは、日本全国で行われている補助金・助成金のなかから、企業状況にあったものをご提案いたします。
補助金を上手に活用し、企業成長へつなげたい方はぜひお声がけください。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に合同会社SCSを設立し独立。

経営者の潜在的な要望を引き出し、事業拡大を実現する「コンサルティング型」によって、1年間で100件以上の補助金申請をサポートし、1憶5千万円以上の採択を実現。

最適な補助金の提案から受給まで、完全サポートしている。