【新規輸出1万者支援プログラム】概要や受けられる支援策などを徹底解説!

新規輸出1万者支援プログラムとは

新規輸出1万者支援プログラムは、新たに輸出を始める人やすでに輸出をしている人を対象として支援を行うプログラムのことです。
輸出に関して、専門家への相談ができることはもちろん、輸出市場の開拓支援などのサポートを受けることができます。

今回は、輸出の検討段階から実施までを一貫してサポートしてくれる「新規輸出1万者支援プログラム」について徹底解説します。

1.新規輸出1万者支援プログラムの概要

新規輸出1万者支援プログラムは、日本貿易振興機構(ジェトロ)が実施していて、輸出に挑戦したい中堅・中小企業を対象とした支援プログラムです。
初めて輸出に挑戦する企業、輸出に関する課題を抱えている企業の「輸出支援サポート」を行っており、「専門家による支援」や「販路開拓支援」などさまざまな支援を受けることができます。

新規輸出1万者支援プログラム公式サイト

2.新規輸出1万者支援プログラムの利用がおすすめなケース

新規輸出1万者支援プログラムは、中堅・中小企業を対象に実施されているプログラムです。
輸出に関して、以下のような悩みを抱えている場合には、プログラムの利用がおすすめです。

・輸出に挑戦するかどうか悩んでいる
・輸出に向けた準備をどうしたらいいかわからない
・輸出先の選び方や選ぶコツをしりたい
・輸出の手段やパートナーを探したい

輸出に関する希望に基づいた支援が行われており、企業状況や抱える課題ごとにそれぞれに合った支援を受けることができます。

3.新規輸出1万者支援プログラムで受けられる主な支援策

ここからは、新規輸出1万者支援プログラムの参加登録者が受けられる主な支援策について紹介します。

・輸出全般に関する相談支援
・海外販路開拓支援
・輸出にかかわる人材育成支援
・「輸出」にかかわる資金調達に関する提案支援

支援策についてさらに詳しく知りたい方は公式サイトをご覧ください。

3-1.輸出全般に関する相談支援

新規輸出1万者支援プログラムの登録者は、輸出全般に関する相談支援を受けることができます

支援名 支援内容
貿易投資相談 輸入制度や貿易実務に関する個別相談
中小企業向け海外展開現地支援プラットフォーム 輸出先政府当局や地元企業などのネットワークに強みをもつコーディネーターへの相談
「新輸出大国コンソーシアム」 日本貿易振興機構(ジェトロ)の専門家が輸出課題の解決をサポート
輸出相談 中小機構による海外展開に慣れていない中小企業向けの相談支援

専門家からのアドバイスのほか、経験豊富なアドバイザーによる個別相談を受けることができるため、輸出に関する不安や疑問を解決することが可能です。
また、自社だけでは気が付かなかった「輸出に対する課題」を明確化することもでき、第三者目線での製品・サービスの「輸出可能性」を知ることができます。

3-2.海外販路開拓支援

輸出を始めるときには、どのように販売を行っていくか「販路開拓」が重要です。
輸出を効果的に進めるために、日本貿易振興機構(ジェトロ)の専門家から課題解決のサポートを受けられるほか、EC事業向けに以下の支援が実施されています。

支援名 支援内容
国際ビジネスマッチングサイトの利用 海外の仕入れ先や販路開拓、生産販売のパートナーを探すことができるビジネスマッチングサイトの利用が可能
ジェトロ招待バイヤー専門オンラインカタログサイトの利用 ジェトロの基準を満たす海外バイヤーのみが利用できるオンラインカタログサイトへの商品掲載
海外におけるEC販売プロジェクトの支援 海外の主要ECサイトによる売買を通じた日本製品の輸出拡大支援
通年型オンライン展示会への出展支援 通年型オンライン展示会への出展支援を通じた海外バイヤーとの商談機会の提供
ジェトロ越境EC支援事業パートナー 越境EC事業に関する課題に対応可能なサービス事業者を課題や要望に応じて紹介

EC事業は多言語化することで、世界各国との販売機会を増やすことができます。
しかし、国ごとに需要やニーズが異なるため、どのように展開していけばよいかわからないという人も少なくありません。
新規輸出1万者支援プログラムの支援を受けることで、より効果的に海外販路開拓ができるようになります。

3-3.輸出にかかわる人材育成支援

輸出には、製品・サービスだけでなく「輸出にかかわる人材の育成」も必要です。
新規輸出1万者支援プログラムでは、輸出を積極的に推進できる人材の育成支援も行われています。

支援名 支援内容
中小企業海外ビジネス人材育成塾 海外ビジネスを中核的に推進できる人材の育成支援
貿易実務オンライン講座 ジェトロが実施する貿易実務オンライン講座の受講料割引

基礎から応用までをじっくりと学ぶことで、海外での戦略の立て方や商談スキルを獲得し、製品・サービスを世界に広げられる人材を育成することが可能です。

3-4.「輸出」にかかわる資金調達に関する提案支援

輸出をはじめるにあたって、資金をどのように調達すればよいかわからない企業向けの「輸出」や「海外販路開拓」で活用できる支援制度の提案も行われています。

支援名 支援内容
貿易保険 海外取引中に輸出ができなくなった場合や代金の回収不能をカバーする保険
普及・実証・ビジネス化事業

(中小企業支援型)

途上国の課題解決に貢献が期待されるビジネスの事業化に向けた事業計画の策定支援
ものづくり補助金

(グローバル市場開拓枠「海外市場開拓類型」)

輸出製品向けの設備導入費用からプロモーションにかかる費用を補助

※令和6年8月現在 公募終了中(再開は未定)

小規模事業者持続化補助金 越境ECサイトの構築や海外展示会、相談会への出展費用の補助

新規輸出1万者支援プログラムで提案される支援制度を含め、輸出や海外進出に関する資金調達に使える補助金は数多く実施されています。
以下の記事でも紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

【合同会社SCS│【プロが教える】海外進出に使える補助金10選!活用できる支援事業も紹介!

4.新規輸出1万者支援プログラムを利用した輸出開始までの流れ

新規輸出1万者支援プログラムでは、輸出の検討段階から、実際に輸出を開始するまでを一貫して支援しています。
プログラムを利用した輸出開始までの大まかな流れは以下の通りです。

【新規輸出1万者支援プログラムを利用した輸出開始までの流れ】
1.日本貿易振興機構(ジェトロ)へ「お客様情報」を登録する
2.新規輸出1万者支援プログラム公式サイトよりプログラム参加登録をする
3.ジェトロから貿易に関するカウンセリングを受ける
4.企業状況や希望、要望に基づく支援サービスの提案を受ける
5.ジェトロBtoBマッチングサイトへ登録する
6.展示会や商談会などへ参加し、売り込み先バイヤーを開拓する
7.輸出契約を締結
8.輸出開始

実際に輸出を開始した後も、商品の開発・改良、ブランディングなどのサポートを受けることができます。
このサポートにより、輸出に関する不安を抱えている企業でも安心して輸出を進めることができます。

5.新規輸出1万者支援プログラムは「輸出」にかかわるすべてをサポートする制度!

新規輸出1万者支援プログラムは、これから輸出に挑戦する企業、輸出拡大に挑戦する企業を支援するプログラムです。
輸出をはじめるにはどうしたらいいか、どんな手続きが必要かなど基礎的な疑問から、海外向けの製品開発、現地ニーズの調査など具体的な疑問までを相談することができます。
輸出に挑戦してみたいけれど、不安や疑問を抱えていてどうしたらいいか悩んでいるという方は、新規輸出1万者支援プログラムへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

海外販路開拓や輸出に活用できる支援制度は数多く実施されています。
補助金・助成金などの支援制度の活用を検討している方は、合同会社SCSへお気軽にお声がけください。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に合同会社SCSを設立し独立。

経営者の潜在的な要望を引き出し、事業拡大を実現する「コンサルティング型」によって、1年間で100件以上の補助金申請をサポートし、1憶5千万円以上の採択を実現。

最適な補助金の提案から受給まで、完全サポートしている。