美容室が活用できる補助金・助成金7選!│開業・設備投資・人材育成に!

美容室が活用できる補助金とは?

美容室の開業・運営には多くの費用が必要になるため、できるかぎり費用を抑えたいと考えている人も少なくありません。
少しでも自己負担額を軽減するなら、「補助金」や「助成金」などの支援制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

今回は「美容室」が活用できる補助金・助成金7選を活用シーン別に紹介します。

1.美容室が補助金申請を行う前に知っておきたい基礎知識

美容室が活用できる補助金の基礎知識

補助金の基礎知識は、こちらからご確認ください。
【合同会社SCS|補助金を知る

2.美容室が補助金を活用するメリット・デメリット

美容室が活用できる補助金のメリット・デメリット

補助金を活用するメリット・デメリットは、こちらからご確認ください。
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3.【シーン別】美容室が活用できる補助金・助成金7選!

美容室が活用できる補助金7選

ここからは、「開業時」「設備投資」「人材育成」など、美容室を運営していくなかで資金調達が必要になりやすいシーン別に、活用できる補助金・助成金を紹介します。

3-1.美容室が【開業時】に活用できる補助金2選!

美容室の開業には「店舗取得費」や「設備と導入費」をはじめとした多くの費用がかかり、その額はおよそ1,000万円程度になるといわれています。
補助金を活用することで自己負担額を軽減しつつ、今後の運営資金の確保につなげることが可能です。

・小規模事業者持続化補助金
・【滋賀県】甲賀市│創業支援補助金

日本全国ではさまざまな補助金が実施されています。
自社にあった補助金を知りたい方は、合同会社SCSへご相談ください。

3-1-1小規模事業者持続化補助金

日本全国の小規模事業者を対象とした補助金です。
常時雇用する従業員の人数が5名以下であれば申請できます。

対象者 補助率・補助上限額 主な補助対象経費
小規模事業者 2/3以内 50万円 ・機械装置費

・広告費

・ウェブサイト関連費

・開発費

・資料購入費

・雑役務費

・借料

・設備処理費

・委託・外注費

・旅費

・展示会等出展費

【参考│小規模事業者持続化補助金公式サイト「商工会地区」「商工会議所地区」】

美容室が小規模事業者持続化補助金を利用するときには、これまで行っていない新しいサービスや取り組みを考える必要があります。

【新しいサービス・取り組みの一例】
・出張美容サービスの展開
・ターゲットにあわせた店内改装
・最先端機器の導入による新規顧客の開拓 など

なお、令和5年度補正予算で実施されている「小規模事業者持続化補助金」は、現在公募休止中となっています。
令和6年度補正予算、令和7年度予算の編成次第で「再開」または「終了」となる見込みです。

3-1-2.【滋賀県】甲賀市│創業支援補助金

甲賀市内の創業促進を目的として実施されている補助金です。
「甲賀市商工会」が実施している創業塾を修了もしくは、修了見込みである小規模事業者を対象に支援を行っています。

対象者 補助率・補助上限額 主な補助対象経費
対象要件のすべてを満たしている創業1年未満の小規模事業者 1/2以内 30万円 ・書類作成費

・店舗等借入費

・設備費

・広報費

【参考│甲賀市「創業支援補助金」公式サイト

なお、滋賀県以外の都道府県でも「創業支援補助金」を実施しています。
自社の本社所在地で行われている「創業支援補助金」について興味のある方は、都道府県の公式サイトで確認しましょう。

3-2.美容室が【設備投資】に活用できる補助金・助成金2選!

美容室で新しいサービスを始めたいときや、最先端機器の導入による業務効率化、生産性向上を目指すときに活用できる補助金・助成金を紹介します。

・IT導入補助金
・業務改善助成金

3-2-1.IT導入補助金

ITツールの導入により、業務の効率化・生産性向上を目指すときに利用できる補助金です。
創業2年目以降であれば申請することができます。

この補助金は「ITツール導入支援事業者」と連携をして補助事業を進めるため、ITツールについてわからないことや不安に思うことをプロに相談しながらの活用が可能です。

申請枠名 対象者 補助率・補助上限額 主な補助対象経費
通常枠

中小企業者

小規模事業主

1/2以内 ・5万円以上150万円未満

・150万円以上450万円以下

・ソフトウェア購入費

・クラウド利用料

・データ連携ツール導入費

・セキュリティ対策ツール導入費

・役務費

インボイス枠

(インボイス対応類型)

中小企業者:3/4以内

小規模事業者:4/5以内

その他:2/3

・50万円以下

・50万円超~350万円以下

※企業規模により異なる

・インボイス対応ソフトウェア導入費

・オプション導入費

・役務費

・ハードウェア購入費

インボイス枠

(電子取引類型)

中小企業者・小規模事業者:2/3以内

その他:1/2以内

(下限なし)~350万円以下 ・インボイス制度に対応した受発注ソフトのクラウド使用料

【参考│IT導入補助金2024公式サイト

上記で紹介した申請枠以外にも、セキュリティ対策に特化した「セキュリティ対策推進枠」や、複数社でITツール導入を行う「複数社連携IT導入枠」もあります。
令和6年公募分より「インボイス枠」が拡充されたため、これからインボイスに対応したい場合にも活用できます。

美容室で利用する場合には、クラウド型の予約管理システムの導入や、顧客管理情報のシステム化などに利用可能です。

3-2-2.業務改善助成金

業務の効率化や生産性向上を通じて、従業員の最低賃金アップを目指す助成金です。
最低賃金アップを達成することで、補助事業に必要な設備の導入費などが一部助成されます。

対象者 コース区分 賃金引上げ対象労働者人数 助成金上限額
事業場規模

30人以上

事業場規模

30人未満

雇用保険適応事業主 30円コース

(30円以上の賃上げ)

1人 30万円 60万円
2~3人 50万円 90万円
45円コース

(45円以上の賃上げ)

1人 45万円 80万円
2~3人 70万円 110万円
60円コース

(60円以上の賃上げ)

1人 60万円 110万円
2~3人 90万円 160万円
90円コース

(90円以上の賃上げ)

1人 90万円 170万円
2~3人 150万円 240万円

【参考│業務改善助成金公式サイト

助成金額の上限は、賃金の引き上げ幅や対象となる労働者人数によって異なり、最大で10人以上600万円が助成されます。
業務改善助成金については、以下の記事でくわしく紹介しておりますので、あわせてご覧ください。
【合同会社SCS│業務改善助成金│生産性の向上が目指せる!制度概要から申請方法までを紹介

3-3.美容室が【人材育成】に活用できる助成金3選!

美容室を運営するにあたって、従業員の能力や技術などを育成することも大切です。
ここからは、従業員の雇用や人材育成に活用できる助成金を紹介します。

・キャリアアップ助成金
・両立支援等助成金
・人材育成支援助成金

3-3-1.キャリアアップ助成金

アルバイトやパートなどの「非正規雇用労働者」の正社員化や、処遇改善を行うときに役立つ助成金です。

以下は、正社員化を支援する「正社員化コース」の支給内容です。
このほかにも、処遇改善支援として「賃金規定改定コース」や「社会保険適用時処遇改善コース」など6つの支援コースがあります。

企業規模 正社員前の雇用形態
有期雇用労働者 無期雇用労働者
中小企業 80万円(40万円×2期) 40万円(20万円×2期)
大企業 60万円(30万円×2期) 30万円(15万円×2期)

【参考│キャリアアップ助成金公式サイト

従業員の働く意欲や能力を高めることで、生産性の向上や人材確保につなげることができる助成金です。
以下のページでもわかりやすく解説しています。
【合同会社SCS│キャリアアップ助成金で拡充された2つのコースとは?【わかりやすく解説】

3-3-2.両立支援等助成金

「従業員が仕事と家庭を両立できる職場環境」の整備に取り組む事業主を支援する助成金です。
令和6年1月に見直しが行われ、育児休業や育児のために短時間勤務をする人の業務代替に特化した体制整備への支援も始まりました。

支援コース名 助成金支給額
出産時両立支援コース ・男性の育児休業取得:20万円

・男性の育児休業取得率上昇:60万円

育児休業等支援コース ・育児休業取得時:30万円

・職場復帰時:30万円

育休中等業務代替支援コース ・育児休業中の手当支給:最大125万円

・時短勤務中の手当支給:最大110万円

・育児休業中の新規雇用:最大67.5万円

柔軟な働き方選択制度等支援コース ・制度を2つ以上導入:20万円

・制度を3つ以上導入:25万円

介護離職防止支援コース ・休業取得時:30万円

・職場復帰時:30万円

・介護両立支援制度:30万円

不妊治療両立支援コース ・環境整備、休暇取得など:30万円

【参考│事業主の方への給付金のご案内・「両立支援助成金リーフレット」】

一部の支援コースでは加算措置が設けられており、要件を満たすと助成金支給額の加算を受けることができます。

3-3-3.人材開発支援助成金

雇用する従業員に対して、専門的な知識や技術を習得させるための取り組みを行う事業主を支援する助成金です。
雇用保険適用事業主または、事業主団体などを対象に支援を行っています。

支援コース名 支援対象となる取り組み 助成金額
人材育成支援コース ・人材育成訓練

・認定実習併用職業訓練

・有期実習型訓練

・賃金助成:760円(1時間あたり)

・経費助成率:45%~70.%

※補助事業により異なる

教育訓練休暇等付与コース ・要件を満たす教育訓練休暇制度の実施 ・経費助成:30万円
人への投資促進コース ・高度デジタル人材訓練

・成長分野等人材訓練

・情報技術分野認定実習併用職業訓練

・定額制訓練

・自発的職業能力開発訓練

・長期教育訓練休暇制度

・教育訓練短時間勤務等制度

・賃金助成:760~960円(1時間あたり)

※補助事業により異なる

・経費助成率:45%~75%

※補助事業により異なる

事業展開等リスキリング支援コース ・新たな分野で必要となる技術・知識の習得 ・賃金助成:960円(1時間あたり)

・経費助成率:75%

【参考│人材開発支援助成金公式サイト

各支援コースには、申請のための要件がそれぞれ定められています。
人材開発支援助成金の申請を検討している方は、公式サイトや支給要項などの情報を確認しましょう。

4.美容室が補助金を活用した事例

実際に美容室が補助金を活用した事例の一部を紹介します。

・最先端機器を導入し、新しい施術メニューを開発
・公式サイトの新設や地元紙への掲載を通じて美容室をPR
・出張理容サービスを展開し、在宅介護業界のニーズに対応
・顧客のニーズに寄り添う地域密着型ヘアサロンの開設

補助金の活用事例は、ミラサポplus「事例を探す(事例ナビ)」でさらに調べることができます。

5.1人美容室でも補助金は活用できるの?

1人美容室の場合には、「個人事業主」として開業届を出すか、「法人」として登記することで補助金申請が可能になります。
1人美容室が利用できる補助金には、以下の種類があります。

・小規模事業者持続化補助金
・IT導入補助金
・各都道府県や自治体が行う「創業支援補助金」

このほかにも「美容室が活用できる補助金」は数多く実施されていますが、「個人事業主」や「小規模事業者」を対象としていないものもあるので、しっかり調査することが大切です。

なお、厚生労働省が実施する「助成金」については、対象者要件として「雇用保険の適用事業主であること」が求められるため、1人美容室では利用できません。

6.美容室が活用できる補助金の申請から受給までの流れ

補助金申請の流れについては、こちらからご確認ください。
【合同会社SCS|補助金を知る

7.美容室が活用できる補助金の探し方

美容室が活用できる補助金は、「補助金検索サイト」や「地方自治体の公式サイト」で調べることができます。

【おすすめの補助金・助成金検索サイト】
J-Net21
補助金ポータル
スマート補助金
助成金なう

補助金を初めて申請する人や、より効果的に活用したいと考える方には、補助金コンサルタントをはじめとした「プロへの相談」もおすすめです。

8.美容室が活用できる補助金のご相談は「合同会社SCS」へお声がけください

美容室を開業・運営するためには、多くの資金が必要となるため、人材育成や設備導入には補助金を活用するのがおすすめです。

合同会社SCSでは、補助金のプロである「補助金コンサルタント」が申請サポートを行っているため、安心して補助金申請に取り組むことができます。
美容室が活用できる補助金についてのご相談はぜひ当社へお任せください。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に合同会社SCSを設立し独立。

経営者の潜在的な要望を引き出し、事業拡大を実現する「コンサルティング型」によって、1年間で100件以上の補助金申請をサポートし、1憶5千万円以上の採択を実現。

最適な補助金の提案から受給まで、完全サポートしている。