【わかりやすく解説】ChatGPTとは?なにができる?始め方も紹介!

対話型AIチャットサービスとしてメディアに取り上げられ話題となっている「ChatGPT」。
企業のIT化推進が求められているなか2023年には商用利用可能なAPIの提供も開始され、ChatGPTのようなサービスが活躍する場面も増えていくことが予想されます。
しかし、ChatGPTについてあまりよく知らない方もいるのではないでしょうか。

今回は、ChatGPTについて実際に何ができるのか、どうやって始めるのかなどの疑問をわかりやすく解説いたします。

1.ChatGPTとは?

対話型AIチャットサービスとして注目を集めているChatGPTですが、まずはどんなサービスなのか、用語解説を交えてわかりやすく解説します。

1-1.ChatGPTの概要

ChatGPTは、アメリカの企業「Open AI」が開発した人工知能(AI)を使ったチャットサービスのことです。
小説の自動生成やゲームでの会話を生成するために開発された言語モデル「GPT」をベースに開発され、ユーザーから与えられたテキストに対して自然言語を生成できる仕組みです。
ChatGPTはインターネット上の情報を収集・学習することで複雑な言い回しや表現ができるため、まるで人間同士のようなスムーズな会話ができるサービスとして注目を集めています。

1-2.ChatGPT APIの概要

2023年に、商用利用可能なChatGPT APIの提供が始まり、自社が提供するサービスやアプリケーションにChatGPTを組み込むことができるようになりました。

<用語解説>
APIとは:Application Programming Interfaceの略
プログラムやソフトウェア、ウェブサービスなど複数をのものを繋ぐ技術のこと

ChatGPT APIを自社サービスに組み込むことで、文章の作成や添削、言語翻訳、顧客向けマニュアルのたたき台作成など、自然言語処理機能を応用してさまざまなタスクへの対応が可能になります。

2.ChatGPTの特徴

ChatGPTには、主に以下の特徴があります。

・収集できる情報の量が多い
・人と話しているような自然な会話ができる
・ChatGPT APIで企業サービスとの連携が可能

これらはChatGPTが注目を集める要因となっているため、それぞれの内容についてもチェックしておきましょう。

2-1.収集できる情報の量が多い

ChatGPTは、インターネット上の膨大なテキストデータから情報収集と学習を行って、自然言語の生成を行い回答します。
これにより、ChatGPTを利用したユーザーは、一度に多くの情報を得ることが可能です。

2-2.人と話しているような自然な会話ができる

ChatGPTには、過去の会話内容を記録できる機能や、ユーザー側からChatGPTによる言葉の誤用を訂正できる機能があり、これらの機能からも学習が行われています。
そのため、ChatGPTは単なるAIの機械的な回答ではなく、まるで人と話しているような、自然な受け答えが可能となりました。
曖昧な質問に対しても意図をくみ取り、自然な文章が生成できるようになったことで、一部企業では24時間受付可能なカスタマーサポートとしても活躍しています。

2-3.ChatGPT APIで企業サービスとの連携が可能

2023年に公開されたChatGPT APIを利用して、新しいビジネスチャンスを得られる可能性もあります。
現在取り扱っている自社サービスとChatGPT APIを連携することで、今までにない新しい形のサービスを提供できるようになります。
実際に一部企業や自治体では、すでにChatGPT APIの導入を行い、業務の効率化を目指す取り組みも始められています。

3.ChatGPTでは何ができる?

AIと自然な会話ができるChatGPTですが、実際には何ができるのでしょうか。
ここからはChatGPTでできることに加えて、無料版と有料版の違いについてわかりやすく説明します。

3-1.ChatGPTでできること

ChatGPTを使ってできることは、主に以下の7つです。

・雑談や相談などの通常会話
・インターネット上での必要な部分を選んだ情報収集
・文章や文書の必要な部分のみ要約
・指定したワードに沿った文章の作成や添削
・簡単なプログラミングコードの作成
・多言語翻訳や言語学習としての利用
・Excel関数やVBAコードの作成

ChatGPTはこの7つ以外にも、使い方次第でさまざまなタスクへの対応が可能です。
テーマや条件をより細かく設定することで、さらに活用の幅が広がります。

3-2.無料版と有料版の違い

ChatGPT無料版と有料版、どちらの場合でもできることは共通していて、無料版でも十分に利用することができます。
無料版と有料版の違いは以下のとおりです。

 

ChatGPT ChatGPT plus
料金 無料 20ドル(約2,600円)
使用言語モデル GPT-3.5 GPT-3.5、GPT-4
アクセス制限 混雑時制限あり 制限なし 常に優先的に利用可能
サポート利用 順番待ちをすることもある 24時間365日の優先的サポート
その他特記 新機能や化機能改善の先行利用あり
おすすめタイプ ChatGPTを試してみたい人 仕事など頻繁に利用したいと考えている人

無料版では混雑時にアクセス制限などによって必要な情報をすぐに得られないこともあるため、頻繁に利用したいと考える方は、有料版の利用も検討してみるとよいでしょう。

利用目的や利用頻度によって、無料版か有料版かを選択するのがおすすめです。
無料版から有料版への切り替え、有料版から無料版への切り替えは、ChatGPT公式サイト上で簡単に変更できます。

4.ChatGPTを利用する2つのメリット

ここからは、ChatGPTを利用することで得られる2つのメリットを紹介します。

4-1.情報収集などの作業時間を短縮できる

自分で調べものをする場合には、インターネットで検索ページをいくつも開いて、それぞれのページから必要な部分を抜き出す必要があり、手間も時間もかかります。
一方、ChatGPTであれば「調べたいこと+条件」を指定することで、必要な情報を一気に調べることが可能です。
情報収集にかかっていた手間と作業時間を短縮することができれば、作業工数の削減も期待できます。

4-2.レスポンスまでの時間が短いため利用時のストレスが少ない

ChatGPTでは、レスポンスまでの時間がわずか数秒で、必要な情報や回答をストレスなくすぐに得ることができます
無料版では、混雑時のみアクセス制限がかかり、すぐに回答を得ることが難しい場面もありますが、有料版では常に優先的に数秒の待ち時間で回答を得ることができます。
ChatGPTを頻繁に利用したいと考えている人は、常にレスポンスが早い有料版の利用を検討するのがおすすめです。

5.ChatGPTの始め方と使い方

ChatGPTの始め方と使い方をそれぞれ簡単に説明します。

5-1.ChatGPTの始め方

ChatGPTは、提供元のOpen AIのアカウントを取得することで利用可能になります。
無料版・有料版どちらも、設定方法は同じです。

1.Open AI公式サイト「Try ChatGPT」を選択
2.Welcome ChatGPTのページで「Sing UP」を選択
3.登録するメールアドレスを入力し「Continue」
※メールアドレス以外での登録の場合には、それぞれのサービスアイコンを選択
4.パスワードを入力
※メールアドレス以外で登録の場合には、それぞれのサービスに設定しているパスワードを入力
5.Open AIから登録したメールアドレスへメールが来る
6.メール内の「Verify your email address」を選択
7.Open AI公式サイトへ戻り、ページの更新を行ってプロフィールを入力し「Continue」
8.SNS受信のできる電話番号を入力し「Send Code」
9.SNSで送られていた認証コードを入力する
10.クレジットに関する注意事項の画面を確認し「Continue」を選択
11.Welcome to Open AIの画面が表示されたらアカウント登録完了

ChatGPTの利用自体は日本語でも可能ですが、アカウント登録や公式サイト画面は英文で表示されています。
英語が難しいと感じる方は、翻訳サイトなどを利用して文章の確認を行いましょう。

5-2.ChatGPTの使い方

Open AIのアカウント登録が完了したら、ChatGPTを利用することができます。
まずは、Open AI公式サイトからログインを行いましょう。
使い方のおおまかな流れは以下のとおりです。

1.Open AI公式サイト「Try ChatGPT」からログイン
2.ChatGPTの案内ポップアップが表示されるため、確認
※Nextで次ページに進み、Doneで読了
3.メイン画面の下部にあるテキストフォームに質問を入力し、回答を得る

ChatGPTでは、回答方法に箇条書きや文字数などの条件を設定することで、精度の高い情報を得ることができるようになります。
自分好みの条件を設定して、より便利にChatGPTを使ってみてはいかがでしょうか。

6.ChatGPTは日本語に対応している?

ChatGPTでは、質問入力・回答出力のどちらも日本語に対応しています。
英文で質問をして「日本語での回答」を指定することで、日本語での回答を得ることも可能です。

しかし、Open AI公式サイトは英語のみの対応となっています。
そのためアカウント登録時や無料版から有料版への切り替えなどは、翻訳サイトの利用を検討してみましょう。
ブラウザによっては自動翻訳機能がありますが、自動翻訳機能をオンにしているとChatGPTの利用時にエラーが発生することがあります。
ChatGPTをスムーズに使うためにも、自動翻訳機能はあらかじめオフにしておきましょう。

7.ChatGPT利用時の注意点

会話や雑談だけでなく、文章の作成などさまざまなタスクへの対応が可能なChatGPTですが、利用時には気をつけなければならないことがあります。

7-1.情報の正誤判断ができない

ChatGPTから出力される回答は、インターネット上の膨大な情報から生成されています。
ですが、ChatGPTには情報の正誤判断能力がないため、元の情報が誤っていた場合にも、正式な回答として出力してしまうことがあります

また、ChatGPTから得られる回答については商用利用が可能とされていますが、文章の元となった情報が著作物であった場合には、著作権侵害となる危険もあります。
このようなリスクがあることから、ChatGPTから出力された回答はそのまま信用せず、ユーザーが責任をもって正誤判断を行うことが大切です。

7-2.最近の出来事を含めた質問への対応ができない

ChatGPTでは、2023年7月現在で2021年9月までの情報しか学習が行われていません。
そのため、最近の出来事を含めた質問への対応ができず、出力された回答の情報が古い場合があります
出力された回答の情報を鵜吞みにせずに、重要な部分に関しては自分の目で確認をするようにしましょう。

7-3.情報漏洩のリスクもある

ChatGPTでは、ユーザーが入力した情報も学習データとして記録し、利用するケースがあります。
そのため、機密情報や個人情報などを入力すると、第三者への回答データとして出力される危険性があります。
流出したら困る企業情報や個人情報などは、絶対に入力しないようにしましょう。

8.ChatGPTのビジネス活用例

ChatGPTは、利用規則に沿ったコンテンツであれば商用利用も可能です。
さまざまなタスクへ対応が可能なChatGPTは、ビジネスシーンでも活躍が期待されているため、ここからは、ChatGPTのビジネス活用例を紹介します。

8-1.自然な会話ができるカスタマーサポートとして活用

自然な文章と素早いレスポンスが可能なChatGPTは、24時間対応可能なカスタマーサポートとしての活躍が期待されています。
人が対応するカスタマーサポートの場合、一般的には窓口の受付時間が決められており、時間外に問い合わせたい事柄が発生した場合にも翌営業日まで待たなければなりませんでした。
しかし、ChatGPTを利用したカスタマーサポートであれば、24時間365日の対応が可能です。
最終的な問い合わせ内容の解決には人の手が必要になりますが、ChatGPTを利用してカスタマーサポート情報の集計や仕訳けを行うことで、問題解決までの時間短縮も期待できます

8-2.対外国人へ向けた多言語翻訳ツールとして活用

ChatGPTは、対外国人へ向けた多言語翻訳ツールとしても活用できます。
企業の広告やメール文章などをさまざまな言語で作成できるため、企業の広報活動に役立てることも可能です。
しかし、入力した文章をChatGPTが学習し第三者へ回答データとして流出してしまう可能性もあるため、入力する内容には十分配慮しましょう。

8-3.ライティングや企画作成などクリエイティブツールとして活用

ChatGPTは、条件やテーマを設定することで、ライティングや企画書の作成、簡単なプログラミングコードの作成もできます。
文章の添削や校正もできるため、ライティングのサポートツールとしても利用できます
ただし、ChatGPTでは情報の正確性を判断する機能がないため、出来上がった文章や企画書などの最終確認には、人の手が必要となります。
ChatGPTから生成された文章や企画をそのまま利用せずに、アイディアの1つとして利用していくのがおすすめです。

9.ChatGPT以外にもある!主なAIサービス

ChatGPT以外にも、対話型AIチャットサービスがあります。
そのなかでも、ChatGPTの使用感と近いものを3つ紹介いたします。

9-1.Google Bard

Googleが提供する、対話型のAIチャットサービスです。
詩や脚本の作成など、クリエイティブな文章生成を得意としています。

また、1つの質問に対して複数の回答ができたり、検索した画像の表示ができたりと、さまざまな場面で活用できる便利なツールです。
Googleが提供するそのほかのサービスと連携できる可能性もあり、作業効率を向上できるのではないかと期待されています。

9-2.Perplexity AI

Perplexity AIが提供している、会話型の検索エンジンです。
会員登録なしに、無料で利用することができるため、AIチャットサービスを体験してみたいという方におすすめです。

Perplexity AIでは回答出力の参考にした情報源(引用元や参照元)が明記されるため、回答内容が本当に正しいものかをスムーズに確認できます。
日本語にも対応していますが、英語での質問と比較すると回答の精度が低くなっている点には注意しましょう。
質問内容がうまく伝わらない場合には、誤った回答をすることもあるのでユーザーによる正誤判断が不可欠です。

9-3.Bing AI Chat

Microsoftが提供している検索エンジン「Bing」の機能の1つで、人の代わりにAIが検索し、質問に答えてくれるサービスです。
検索エンジンである「Bing」の情報をベースに回答を生成するため、最新の出来事に関する質問にも対応しています。

また、ChatGPTでは有料版でのみ利用できる言語モデル「GPT-4」を無料で利用することができます。
利用には、Microsoftのアカウント登録が必要となりますが、試しにGPT-4を使ってみたいという方におすすめです。

ChatGPTを企業導入するなら補助金の活用もおすすめです!

ChatGPTは単なる対話型AIチャットサービスではなく、使い方次第でさまざまなタスクへ対応ができる便利なサービスです。
情報流出など気をつけなければならない点もありますが、上手に活用することができれば、情報収集や作業時間の短縮、作業工数の削減などのメリットを得ることもできるでしょう。
ChatGPT以外にも、導入することで作業効率の向上を目指せるITシステムもあるので、自社にあったシステムの導入を検討してみるのもおすすめです。

補助金活用支援合同会社では、ITシステム導入の際に利用できる補助金についてのご相談を随時受け付けております。
どういったシステムが補助金の対象になるかわからない方、自社にあった補助金がわからない方は、ぜひ一度ご相談ください。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に補助金活用支援合同会社を設立し独立。

経営者の潜在的な要望を引き出し、事業拡大を実現する「コンサルティング型」によって、1年間で100件以上の補助金申請をサポートし、1憶5千万円以上の採択を実現。

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