GビズIDとは?アカウントの登録方法からできることまで分かりやすく解説!

GビズIDは、1つのアカウントで複数の行政サービスを利用できるシステムです。
GビズIDに登録することで、補助金などの電子申請や省庁・自治体が提供する企業用サービスの利用が可能になります。
企業のIT化推進が行われている今、GビズIDの利用を検討している方も多いのではないでしょうか。
今回は、GビズIDの登録方法からできることまでを分かりやすく解説します。

1.GビズIDとは?

補助金申請や行政サービスの電子申請が簡単にできるGビズIDですが、具体的にどのようなものなのかを分かりやすく説明します。

1-1.GビズIDとは「事業主向けの共通認証システム」のこと

GビズIDとは、事業主向けの共通認証システムのことで、1つのアカウントで複数の行政サービスを利用できることが特徴です。
GビズIDのアカウントには有効期限がないため、年度更新などの手続きなしにサービスを利用し続けることができます。
詳しくは「GビズID公式サイト」をご覧ください。

1-2.e-Govやe-Taxとの違いと関連性

GビズIDとe-Govやe-Taxなどの関連用語の違いについては以下の通りです。

・e-Gov
行政情報のポータルサイト。サービスの1つとして電子申請を取り扱っている
・e-Tax
国税に関する申告や納税ができるシステム
・eLTAX
地方税に関する申告や納税ができるシステム

e-Govは、「行政情報のポータルサイト」のサービスの1つとして電子申請を取り扱っていて、サービス連携により、GビズIDと同一アカウントでの利用が可能です。
e-TaxとeLTAXは、現段階ではGビズIDとの連携はできませんが、将来的に連携できるようになる可能性があります。

2.GビズIDの登録は必要?

GビズIDの登録をお悩みの方には、登録することをおすすめします。
登録をおすすめする理由は、以下の3つです。

・将来的にほぼすべての行政サービスが連携する可能性がある
・社会保険や雇用保険の申請がインターネット上でできる
・国や地方自治体の行うサービスを1つのアカウントで利用できる

現在、多くの補助金でGビズIDを使った電子申請が行われています。
GビズIDに登録することで、補助金の申請だけでなく、社会保険や雇用保険の申請もスムーズに行うことができます。

3.GビズIDでできることは?

GビズIDに登録すると、連携している行政サービスを同一アカウントで使用できます。
連携している行政サービスであれば、それぞれアカウントを作る必要がなくなるため、さまざまなサービスを手軽に利用できるようになります。
利用できる行政サービス内容は、GビズIDアカウントの種類で異なるため、詳しくは「5.GビズIDアカウントの種類と取得方法」をご覧ください。

3-1.省庁が提供するサービスの利用

GビズIDアカウントに登録をすると、省庁が提供するサービスを利用できます。
省庁の提供するサービスは、大きく分けて下記の2つです。

・補助金申請や社会保険の手続きなどの電子申請
・企業向け総合支援サイト(ミラサポプラス)などの利用

利用できるサービスは登録しているアカウントの種類で異なるので、下記のページよりご確認ください。
【GビズID公式サイト│GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス

3-2.自治体が提供するサービスの利用

GビズIDの登録をすると、自治体の提供するサービスも利用することができます。
自治体が行うサービスは、大きく分けて3つあります。

・住民票の交付申請などの行政サービス利用
・企業情報を掲載するオープンデータポータルの利用
・都道府県や自治体が行う補助金への電子申請

利用できるサービスは登録しているアカウントの種類と本社所在地によって異なるので、公式サイトでご確認ください。
【GビズID公式サイト│GビズIDで利用できる省庁・自治体のサービス

4.GビズIDの利用で得られるメリット

GビズIDは、将来的にすべての行政サービスの電子申請ができる可能性が高いシステムとして注目されています。
一部自治体では、企業用オープンデータポータルとの連携が行われており、同じ地域の企業同士がつながる機会を得ることもできます。
このようにGビズIDを利用することで、できるようになることは多くありますが、実際に利用した場合にはどんなメリットが得られるでしょうか。
ここからはGビズID利用で得られるメリットについて紹介します。

4-1.いつでも登録手続きが可能

GビズIDは、24時間365日いつでも登録手続きが可能です。
急な申請手続きが必要になった場合でも、インターネット環境があればすぐに手続きができます
これまで行政の窓口に直接行く必要があった手続きを、インターネット上でできるようになったため、申請窓口の終了時間などを気にすることなく、書類の用意や作成が行えるようになりました。

4-2.時間やコストの削減ができる

GビズIDを利用した電子申請の場合、従来であれば申請書類を提出するためにかかっていた交通費などの経費を削減することができます。
また、電子書類作成時には過去の申請で使用したデータの入力を省くこともできるため、作業時間の短縮にもつながります。
GビズIDを利用することで、いままで申請作業にとられていた時間やコストの削減ができるので、業務の効率化・時間の有効活用を目指すことも可能です。

5.GビズIDアカウントの種類と取得方法

GビズIDには3種類のアカウントがあり、利用できる行政サービスが異なります。
GビズIDの利用を検討している場合には、GビズIDを使って何をするかによってアカウントの種類を選ぶのがおすすめです。

5-1.Gビズエントリー

Gビズエントリーは、事業を行う人であれば誰でも登録が可能なアカウントです。
登録時の書類審査がなく、公式サイトからメールアドレスと必要登録情報を入力するだけですぐに取得できます。
ただし、気軽に登録できる簡易的なアカウントとなるため、電子申請はできません。
利用できる行政サービスにも制限があるので、補助金などの最新情報を閲覧したい場合におすすめのアカウントです。

5-2.Gビズプライム

GビズIDを利用して電子申請を行いたい方は、Gビズプライムへの登録が必要です。
会社の代表や個人事業主向けのアカウントで、アカウント登録には審査があります。
審査には、1週間程度の時間がかかりますが、アカウントの年度更新や有効期限がないため、一度登録すればさまざまな行政サービスを無期限で利用できます。
Gビズプライムアカウントの取得方法は、「6.GビズIDの登録方法」をご覧ください。

5-3.Gビズメンバー

Gビズメンバーは、Gビズプライムに登録している企業の従業員用アカウントです。
申請書類のデータ入力などを従業員にお願いする場合などに使用できるアカウントで、Gビズプライムの管理者が許可したサービスのみ利用可能です。
Gビズプライムの管理者が、「Gビズメンバー管理」から使用する従業員を登録することで、Gビズメンバーアカウントを取得できます。

6.GビズIDの登録方法

GビズIDの登録方法を、電子申請で必要なGビズプライムを例に簡単に説明します。
Gビズプライムは書類審査が必要なアカウントで、GビズID公式サイトから申請ができます。
手続きの流れは以下の通りです。

1.SNS受信用端末や印鑑証明書(印鑑登録証明書)、登録印など必要なものを用意する
2.パソコンでGビズプライム申請書を作成する
3.作成した申請書を印刷し、押印する
4.申請書と印鑑証明書(印鑑登録証明書)をGビズID運用センターへ郵送する
5.審査完了のメールを受け取り、パスワードを設定して登録が完了

Gビズプライムの登録方法についての詳しい情報は、公式サイトをご覧ください。
【GビスID公式サイト│GビズIDクイックマニュアル Gビズプライム編

7.GビズID利用の注意点

電子申請以外にも活用できる便利なGビズIDですが、利用するときには注意していただきたい点が3つあります。

アカウントごとに利用できるサービスが異なる

登録したアカウントの種類によって、利用できる行政サービスに大きな違いがあります。
利用できる行政サービスを確認し、利用目的に応じたアカウントを選択しましょう。

社内のGビズID管理体制の準備をする必要がある

GビズIDの利用には、「誰」が「どのように」使うのかなど、使用方法の明確化が必要です。
特に、Gビズメンバーアカウントを利用する場合には、どのように管理して行くのかを従業員たちと社内全体で共有し、管理体制を整備する必要があります。

まだ電子申請未対応な手続きもある

保険関連の申請では電子申請未対応の手続きもあるため、現在電子申請が未対応な手続きにも対応できる環境作りをすることも欠かせません。
GビズIDを活用して企業のIT化を目指す場合には、e-Govなどと連携したクラウドソフトの用意が必要になります。
将来的には、すべての行政システムをGビズIDで利用可能になるといわれていますが、前もってGビズIDへ登録しておくのもおすすめです。

これらの3つの注意点を理解したうえで、企業にあったGビズIDの利用方法を選択しましょう。

GビズIDを利用した補助金申請は補助金活用支援合同会社へご相談ください!

GビズIDは、1つのアカウントで複数の行政サービスを利用できる便利なシステムです。
上手に活用することができれば、時間やコストの削減や企業情報の管理に役立てることができるでしょう。
GビズIDを使った補助金の電子申請方法についてお悩みの方は、ぜひ一度補助金活用支援合同会社へご相談ください。
企業にあった補助金のご提案、GビズIDの活用方法までわかりやすくご説明させていただきます。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に補助金活用支援合同会社を設立し独立。