技術情報管理認証制度│認証のメリットから申請方法までをわかりやすく紹介!

技術情報管理認証制度とは

技術情報管理認証制度とは、企業が実施している情報セキュリティ対策について「国が定める基準」に基づいた審査を行い、認証する制度のことです。

近年、グローバル化の進展などを背景に「技術情報の流出リスク」が急拡大しています。
企業の持つ優れた技術やデータは、悪意のある第三者からのターゲットとなる危険性があるので、徹底した情報セキュリティ対策をしなければなりません。

技術情報管理認証制度では、認証を受けることで専門家からのアドバイスを得ることができるほか、各種支援制度での優遇措置の対象となります。

今回は、情報セキュリティ対策に役立つ「技術情報管理認証制度」について詳しく紹介します。

1.技術情報管理認証制度の概要

技術情報管理認証制度は、国が認定した「認証機関」が企業の情報セキュリティ対策を審査し、認証する制度のことです。
認証を受けることにより、「適切な情報セキュリティ対策をとれる体制づくりができている企業である」と外部にアピールすることができ、顧客からの信頼獲得にもつながります。

情報セキュリティ対策の専門家からのアドバイスが受けられるため、自社に不足している対策を知ることができ、セキュリティ対策強化にも活用できる認証制度です。
【経済産業省│技術情報管理認証制度(トップページ)

2.技術情報管理認証制度を受ける3つのメリット

技術情報管理認証制度を受けることで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、認証制度を受けることで企業が得られる3つのメリットについて詳しく紹介します。

2-1.認証マークを利用できる

技術情報管理認証制度を受けることで、「認証マーク」を利用できるようになります。
認証マークは企業のパンフレットや公式サイト、名刺などに表示でき、企業のセキュリティ対策が国の基準を満たしていることを証明できる点がメリットです。

また、認証された企業は「技術情報管理認証制度」の公式サイトに社名が記載されるため、自社の取り組みを社外へ効果的にアピールすることが可能となります。

2-2.専門家からの助言を無償で受けられる

技術情報管理認証制度では、情報セキュリティ対策を促進するために「認証機関」や「申請企業」へ向けて以下の支援を実施しています。

・情報セキュリティ対策の専門家を無償派遣
・企業が守るべき情報の見極め方の指導
・情報セキュリティ対策の手法をアドバイス
・企業の技術情報管理手法の確立までを徹底サポート

これらの支援を受けることで、現状では見えていなかった自社の情報セキュリティの脆弱性や改善点を知ることができるため、これまで以上に強固なセキュリティ対策が可能となります。

2-3.支援制度での優遇が受けられる

認証を受けた企業は、以下の支援制度での優遇を受けることができます

支援制度名 支援制度概要 優遇措置内容
Go-Tech事業 中小企業が大学や公設試などと連携して行う研究開発を支援 ・審査時の加点

・認証取得費用補助

IT活用促進資金 事業環境の変化に対応するために情報技術の活用促進に取り組む中小企業を支援 ・低利融資

また、一部補助金では加点優遇措置の対象としても扱われています。
補助金の加点措置について、詳しくは次の章でご紹介します。

3.技術情報管理認証制度は補助金で加点措置を受けられる!

技術情報管理認証制度の認証を受けた企業は、一部補助金で加点優遇措置を受けることができます。
現在、加点優遇措置の対象となっている補助金は以下の通りです。

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補助金や助成金などの支援制度を効果的に活用すると、生産性の向上や業務の効率化などの企業成長を目指すことができます。
合同会社SCSでは、上記補助金を含む日本全国で実施されている支援制度について、企業にあったものをご紹介できます。
補助金の活用を検討中の方はお気軽にお問い合わせください。

4.技術情報管理認証制度の認定基準

技術情報管理認証制度の認証を受けるためには、国が定めている「管理基準」を満たす必要があります。

【認定基準の一例】
・技術情報管理者の選任
・情報の取り扱い方法の徹底
・全労働者への通達、トレーニング
・情報のアクセス制限状況
・情報を保管する金庫やエリアの確保
・情報システムのセキュリティ対策

上記はあくまでも認定基準の一例となり、このほかにも認証を受けるために必要となる基準や取り組みが定められています。
詳しくは公式サイトをご確認ください。

5.技術情報管理認証制度の認証までの流れ

ここからは、技術情報管理認証制度の認証までのおおまかな流れを説明します。
申し込みから認証までは、早くて1~2か月ですが、認証機関や企業規模によって多少前後します。

【認証までの流れ】
1.申込書の提出
2.認証機関との契約締結
3.認証機関からの指導・助言
4.認証機関からの審査計画書の説明・合意
5.書面・現地審査
6.審査結果を踏まえた是正を行う
7.認証機関からの審査報告書の説明・合意
8.認証付与検討委員会の開催
9.認定証発行

認定機関からの指導・助言は、希望している企業にのみ実施されます。
また、機関によっては実施していないこともあるため、詳しくは認定機関へ直接確認しておくと安心です。

6.グローバル社会へ対応するために技術情報管理を徹底しよう!

グローバル社会の進展によってサイバー攻撃や情報流出のリスクが拡大していますが、経済産業省の調査によると、中小企業の約6割で情報セキュリティ対策に遅れが出ています。
被害に遭わないためには、技術情報管理認証制度を活用して、適切なセキュリティ対策や徹底的な情報管理を行うことが大切です。

技術情報管理認証制度以外にも、日本全国ではさまざまな支援が実施されています。
なかでも補助金はさまざまな場面で活用できるため、事業成長を目指しているならぜひ利用していきたい制度です。

合同会社SCSでは、補助金コンサルタントが企業状況にあった補助金の提案、申請サポートを行っています。
補助金を効果的に活用したい方は、ぜひ一度合同会社SCSへお問い合わせください。

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監修者プロフィール

補助金コンサルタント 上田 晃生

1977年生まれ神奈川県横浜市出身。
OA機器の営業から飲食業界に入り店長・統括等を経験し、経営コンサルタント会社へ転職。

2021年に合同会社SCSを設立し独立。

経営者の潜在的な要望を引き出し、事業拡大を実現する「コンサルティング型」によって、1年間で100件以上の補助金申請をサポートし、1憶5千万円以上の採択を実現。

最適な補助金の提案から受給まで、完全サポートしている。